パチンコの立ち回り管理カテゴリーの記事では、パチンコの収支計算に必要な数式や代表的な機種の年間期待収支などを掲載していきます。これから掲載してゆく記事には難しい数式がいろいろ出てきますが、数式自体を憶える必要はありません。大事なのはその数式から計算された結果と計算結果からどういったことが言えるかです。計算結果のグラフや表、そして計算結果についての説明文に着目してページを閲覧してもらい、パチンコの立ち回りで管理すべきポイントを理解して頂ければ幸いです。
では、このカテゴリーの第1回目となる今回は、パチンコを打つ皆さんが一番気にする平均連チャン数を計算するのに必要なパラメーターである連キャン継続率について説明します。連チャン継続率は後々パチンコの期待収支を計算する時の重要なパラメーターの一つになりますのでよく憶えておいてください。
パチンコの大当たりの連チャン継続率は、確率変動(以降確変)への突入率および継続率、確変後の時短(チャンスタイム)での引き戻し率から計算されます。確変突入率はパチンコ雑誌のスペック表に必ず書いてありますのでわかりますが、チャンスタイムでの引き戻し率は書いてないことがあります。大当たりの初当たり確率をP、チャンスタイムの継続回転数をXsとすると、チャンスタイム中に大当たりを引き戻す確率Ptは以下の式で表されます。
ただし、チャンスタイムの継続回転数が絵柄によって変わってしまうような機種では次のように計算します。ここではチャンスタイム継続回転数が2種類の場合について説明します。チャンスタイム回転数がA、B2種類あり、Aに振り分けられる比率をPa、Bに振り分けられる比率をPbとすると、引き戻し確率Ptは以下の式で表されます。
チャンスタイムでの引き戻しを含めた連チャンの継続率Pcは、確変継続確率をPkcとすると以下の式で表されます。
確変継続確率Pkcは基本的にはパチンコ雑誌に書いてある確変突入率と同じですが、確変が決まった回転数で終わってしまうような機種、確変中に確変のパンク抽選がある機種では確変突入率とは違う値になります。
たとえば、デジハネでよく見る大当たり後の数回転だけ大当たり確率がアップするような台では次のように計算します。確変突入率をPp、確変中の大当たり確率をPu、確変の継続回転数をXuとすると確変の継続率Pkcは以下の式のようになります。
次に確変中に確変のパンク抽選があるタイプでは、確変突入率をPp、確変中の大当たり確率をPu、確変のパンク抽選確率をPsとすると、確変継続率は以下の式になります。
これら2つの式で確変継続回数Xuを無限大あるいは確変のパンク確率Psを0にすると、どちらの場合も確変時は次回大当たりが確定となり、確変継続率Pkcは確変突入率Ppと等しくなります。
さて、ここまで紹介した数式で実際に代表的な機種の連チャンの継続率を計算してみましょう。ここで計算するときの注意ですが、確変突入率などはパチンコ雑誌では〜%と書かれていますが、計算するときは確率関係の数字をすべて100%を1とした小数に直して計算するように注意してくだい。では今回は冬のソナタ、大海物語M56、スーパー海物語SAEの3機種について計算結果を紹介します。
冬のソナタM62TF2 | 大海物語M56 | スーパー海物語SAE | |
初当たり確率(P) | 0.003155 | 0.002706 | 0.011142 |
確変突入率(Pp) | 0.62 | 0.60 | 1 |
確変中大当たり確率(Pu) | 0.03155 | 0.01894 | 0.11142 |
確変継続回転数(Xu) | 次回大当たりまで | 次回大当たりまで | 5 |
時短回転数(Xs) | 100 | 100 | 20 or 45(0.5:0.5) |
確変継続率(Pkc) | 0.62 | 0.60 | 0.446 |
時短中引き戻し率(Pt) | 0.2709 | 0.2374 | 0.2984 |
連チャン継続率(Pc) | 0.7229 | 0.6950 | 0.6113 |
現在のパチンコCR機では連チャン率60〜70%前後が主流のようです。この連チャン率でいったいどの程度連チャンするのか気になるところですが、これについては次回の記事で説明したいと思います。