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パチンコの期待収支計算(後編)

 パチンコの立ち回り管理カテゴリー前回のブログ記事では、パチンコの期待収支の計算方法について説明しました(前回のブログ記事「パチンコの期待収支計算(前編)」はこちら)。前回の記事ではパチンコを1日打った時の期待収支について説明しましたが、今回は1年間パチンコ打った場合の期待収支について説明します。

 前回の記事で書いたように、パチンコを1日打ったくらいでは収支のばらつきが大きく、高回転率の台を打っても思った程高い勝率にはなりません。しかし、1年といった長期間の収支になると、回転率がボーダーラインを超えるかどうかで勝率に大きな差が出てきます。

 具体的な例で説明します。前回の記事と同様に大海物語M56とスーパー海物語SAEについて、等価交換店で打った場合の年間収支確率分布の計算結果を示します。収支分布は回転率xがボーダーライン(BL)-2回転、BL、BL+2回転の3つのケースについて計算しています(BLの値は前回の記事参照)。今回の計算では総回転数nを180000回転(時短中を除く)として計算しています。この回転数は普通のサラリーマンが1年間にプレーするおおよその回転数になります。平日の会社帰りは週2回3〜4時間、土日のどちらか1日はフルにプレーするといったペースで1年間パチンコを打つとこれくらいの回転数になります。

 まず大海物語M56について収支分布を見てみます。前回の記事で説明した1日の収支分布と同様に、年間収支の分布のピークは回転率xが大きくなるとプラス収支側へ移動していきます。1日の収支分布に比べると回転率によってかなり大きくピークが動いているのがわかります。分布の形も1日の収支分布のような偏った分布から、左右対称の正規分布に近い形になっています。各回転率の平均収支はx=BL-2のケースで-1490000円、x=BLのケースで0円、x=BL+2のケースで+1169000円です。また勝率(年間収支がプラスになる確率)はx=BL-2のケースで1%、x=BLのケースで50%、x=BL+2のケースで97%です。前回説明した1日の収支分布ではx=BL+2のケースでも45%の人は負けると言う結果になっていましたが、年間収支ではx=BL+2の台を打った場合、大部分の人がプラス収支になります。平均で約120万円弱、運が良ければ300万円くらいまでの利益が期待できる分布になっています。また、x=BL-2のケースでは前回の1日の収支分布の計算結果で1/3くらいの人が勝つ可能性がありましたが、年間収支ではx=BL-2の台を打ってプラス収支になる人はほとんどいません。下手をすると300万円くらいの負債を作ってしまいます。このように年間収支で見ると、回転率による平均収支や勝率の差は非常に大きなものなります。このことは、グラフの各回転率の収支分布でオーバーラップしている範囲が、前回の1日の収支分布のときよりも格段に少なくなっていることからも理解できると思います。


次にスーパー海物語SAEの年間収支の分布を見てみます。分布の傾向は大海物語M56と同様ですが、スーパー海物語SAEの方が、各回転率の収支分布が良く分離しています(各分布のオーバーラップがより少ない)。各回転率の平均収支はx=BL-2のケースで-1172000円、x=BLのケースで0円、x=BL+2のケースで+944000円です。また勝率はx=BL-2のケースでほぼ0%、x=BLのケースで50%、x=BL+2のケースでほぼ100%です。スーパー海物語SAEの場合も前回の1日の収支分布の計算結果に比べると、各回転率毎の勝率は歴然とした差になって現れています。また、大海物語M56の年間収支分布と比べても各回転率による勝率の差ははっきりしています。x=BL+2の台を打てばほぼ確実にプラス収支になりますし、x=BL-2の台を打ったらほぼ確実にマイナス収支になります。平均年間期待収支で言うと、勝っても負けても大海物M56より少ない金額になりますが、収支の安定性はスーパー海物語SAEの方が高いと言えます。これはスーパー海物語SAEの大当たり確率が高く(大海物M56の約4倍)、トータル大当たり回数が大海物M56よりも多くなるためです。

 以上、前回と今回の記事でパチンコの1日および年間の期待収支について説明してきました。1日毎の収支はたとえ高回転率の台を打ったとしても、それ程高いものにはなりません。勝ったり負けたりの繰り返しになります。しかし、年間収支になると回転率がボーダーラインを超えているかどうかで期待収支や勝率に歴然とした差が出ます。このことは、パチンコの1日毎の勝敗に一喜一憂することが無意味であることを示しています。パチンコを打つときの立ち回りがうまく出来たかどうかの判断は、年間収支で行うべきです。しっかりボーダーラインを超える台を1年間打つことができれば、結果はプラス収支として確実に現れてきます。パチンコの立ち回りにおいて、しなければならないことはボーダーラインを超える台を打ち続けることだけです。普段から釘を見たり、自分が打った台の回転率を記録する習慣を身につけ、高回転率台を見極める精度を高めるように心がけましょう。

 さて、今回の記事では普通のサラリーマンのケースを例に年間期待収支を計算しましたが、パチンコを打つ人の中には、サラリーマンでも会社帰りにほぼ毎日パチンコ店に通うセミプロ(ただのパチンコ好きも多くいますが)や生活の大半をパチンコ店で過ごすパチプロもいます。これらのヘビーなパチンコ打ちが年間どの位稼げるのか気になるところです。期待収支によってはパチプロはサラリーマンより魅力的な職業かもしれません。次回の記事では、期待収支計算を行ってこのことについて検証してみたいと思います。

今日はここまで。






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